4.書法会役員の書活動
「高木聖鶴展」 開催中
「今日の書壇 高木聖鶴展―特別展示 古筆と文房具―」
2月に逝去された文化勲章受章者で読売書法会最高顧問をお務めいただいた高木 聖鶴先生の書を紹介する「今日の書壇 高木聖鶴展―特別展示 古筆と文房具」(読売新聞社後援)が、成田山書道美術館(千葉県成田市)で開かれています。
ご生前に企画された展覧会で、「あらたまの」など60歳代以降の大作を中心に、同館所蔵の29作品が公開されています。
特別展示として、先生が愛蔵された明清時代の古硯、古墨、印材など文房具 22件と、生涯にわたって研究された「升色紙」、「関戸本古今集」、黄道周の 「五言律詩」など古筆類も展示されています。 併催されている第33回成田山全国競書展ともにに4月23日まで開催しています。
(写真提供:成田山書道美術館)
2017年4月14日(金)10:00
新井光風先生 4年ぶりの個展はじまる
日展理事で読売書法会常任総務を務める新井光風先生(80)の個展「八十歳 命のかたち 新井光風作品展II」(読売新聞社など後援)が4日、東京銀座画廊・ 美術館(東京都中央区銀座2丁目)で始まりました。 新井先生は昭和の大書家・西川寧に学び、1966年に日展に初入選し、その後、 72年、78年に同特選、2000年に同文部大臣賞を受賞。04年には日本芸術院賞を 受けるなど、日本の書壇を代表する漢字作家として活躍を続けておられます。
4年ぶり2回目となる今回の個展では、老子、荘子の語句を主題・題材にした 新作38点(額数113点)が展示されています。
「前回の展覧会を開いた際、やりたいこと、やらなければならないことが次々に 頭に浮かんできて、閉幕直後にこの展覧会を開くことを決めました。その年(2013年)の末までに、選文を行い、展示構成も決め、作品はその後、2年半で書いたもの です。昨年夏には仕上がりました」。
老子、荘子の語句には「深層に内在する奥義とその言葉の響きの重さに度々 感銘を受けていた」とのことで、作品にもその思いが反映されているようです。
さらに、「現代における造形性と精神性の調和を探求」される新井先生は、古代人にとっては意思や情報の伝達手段だった文字を、現代の芸術として書くため に、表面的な新しさなど「みせかけの現代」ではなく、より深い次元の現代性を 自らに問いながら取り組まれました。
3年以上前に既に構想が固まっていたというこの展覧会ですが、作品を書く順序は「一作、一作、新鮮な気持ちで臨まなくてはなりません。頭を真っ白 にするためも、次に何を書くかはひとつ仕上げるごとに考えました。結果的にはサ イズの異なる作品を選んでいたようです」と振り返り、さらに「書いている間はただ夢中で書いていました。楽しみながら書くとかそんな余裕はありません。書の怖さを知っていますから」と、「書の世界の深奥を切り開く」心構えを説明されました。
入場無料。4月9日まで。午前10時から午後6時まで。ただし最終日の9日は午後5時閉場です。
2017年4月5日(水)16:07
新井光風作品展Ⅱ
八十歳・命のかたち 新井光風作品展Ⅱ
4月4日(火)~4月9日(日) 銀座画廊美術館 7階
新井光風と実行委員会
2017年4月4日(火)15:00
榎倉香邨先生 東京展でのインタビュー
個展「榎倉香邨の書―炎と山河」の東京展開幕時に、榎倉先生に今回の展覧会についてお話を伺いました。
東京展では、榎倉先生が心酔する若山牧水や牧水の妻・喜志子を題材とした大作23点を中心に、約90点が紹介されました。
牧水ゆかりの地や関係者を訪ね、制作に取り組む榎倉先生は、「43歳という短い一生の中に、80年近く生きたのと同じくらいの仕事がつまっている」と牧水の魅力について語りました。
(2017年2月14日東京銀座画廊・美術館にて。撮影:読売新聞社)
新作『あくがれ』の前で、「『あく』は居ること。『がれ』は離れていくこと。居るところからから離れていく。居るけど離れてしまう。牧水とはそんな存在」と先生にとっての牧水についてお話いただきました。
「牧水が亡くなった後も、妻の喜志子が牧水の業績を説き続けました。いくら牧水がいい仕事を残しても、後に、それを証明してくれる第三者、例えば、弟子であるとか、評論家であるとか、そんな人がいることが重要。牧水の場合は、それが、妻だった。だから、牧水という歌人は、喜志子抜きでは語れないのです」
2017年3月30日(木)11:00
榎倉香邨の書 炎と山河展 (神戸展)
髙木聖雨先生 芸術院賞に
常任理事の髙木聖雨先生が、2016年度の日本芸術院賞受賞者に決まりました。
授賞式は、6月19日に東京・上野の日本芸術院会館で行われます。おめでとうございます。
2017年3月23日(木)10:46