読売書法会について
読売書法会会長 村岡彰敏
40回展迎え、発展さらに
このたび老川祥一前会長の後任として、会長の大役を仰せつかりました。読売書法展が第40回を迎える本年は読売新聞創刊150周年でもあります。このめぐり合わせに身の引き締まる思いですが、「本格の輝き」の理念のもと読売書法会のさらなる発展に力を尽くす所存です。
古典と伝統に立脚した書を追求する読売書法展がスタートしたのは1984年でした。現在では国内最大の公募展に成長できましたのも、これまで指導にあたられた幹部の方々と、絶えず研さんを重ねてこられた皆様のおかげにほかならないと感謝申し上げます。
昨年、最高顧問の井茂圭洞先生が文化勲章を受章され、同じく黒田賢一先生が文化功労者として顕彰されたことは慶びに堪えません。また、今年1月には政府が書道をユネスコ無形文化遺産に新たに提案することを決定しました。ユネスコが審議するのは2年先ですが、長年の活動が実を結んだ成果を大変喜ばしく思います。
書道への関心が高まるなか、これまで以上に普及活動へ力を入れることが大切だと感じております。第40回展の記念事業として、東京展と関西展の会期中に特別展示「名品でたどる文字文化、書の歴史」を併催します。えりすぐりの日中の名品が陳列される予定で、優れた伝統文化である書道の魅力に触れることができるまたとない機会になるでしょう。どうぞご期待ください。
2024年4月
読売書法会会長
村岡彰敏