成田山で「歿後40年 西谷卯木の仮名」展を開催中

成田山書道美術館(千葉県成田市)の2階展示場で、西谷卯木(190478年)の書業を回顧する「歿後40年 西谷卯木の仮名」展が421日まで開かれています。 

右:「乗鞍は」(昭和32年、第13回日展特選)
「乗くらは ひとめみし かは 厳に としを ふかめて ますゝゝ思 ほ ゆ」(長塚節)

 

成田山書道美術館で西谷卯木の作品がまとまった形で紹介されるのは、「生誕百年・受贈記念 西谷卯木展」(2003年)、「収蔵優品展 西谷卯木と二十人の仮名」展(2011年)に続き、これが3回目。

昭和32年(1957年)の日展特選受賞作「乗鞍は」に始まり、同34年の日展特選受賞作「万葉の歌一首」(二曲半双)、昭和48年の日展内閣総理大臣賞受賞作「松風」など、同館所蔵の代表的な作品を展観。平安古筆に学んだ初期の細字表現から、昭和30年代に取り組んだ大字仮名、その後の多彩な展開まで、書風の変遷を一堂に見ることができます。 

左:「深沈と」(昭和53年、個展)
「深沈とふけゆく 夜にめさめゐて 生きのいのちの 痛みにたへをり 昭和五十二年十月二十五日胃潰瘍手術の麻酔よりさめて卯木」(自詠)

◇ 

なお、書道美術館の1階展示場では「第35回成田山全国競書展」を併催。こちらは421日でいったん終了後、5131日に成田山新勝寺大本堂第二講堂に場所を移して展示されます(無休)。

第35回成田山全国競書展の展示風景
左から3点目が内閣総理大臣賞・金子楓佳さん(大東文化大学第一高等学校2年)の篆刻作品

 

 

2019年4月5日(金)09:42