植松浩正「陶元亮詩」

漢字部門・入選(東北展)

植松浩正

「陶元亮詩」

講評

 明清の流れを基調とし、字形をやや右傾斜に配して制作されている。更に細かくみると、作品に表現効果を高めるため文字の大小、墨量の多寡による潤滑濃淡の変化を筆勢豊かにバランスよく纏めている。

書を学ぶ若い世代へのメッセージ

 今年の第38回展から十五歳以上の(高校生)出品が可能となりました。私自身も高校生の頃、書道部へ入部し「千字文」や「書譜」の臨書を夢中で書いていた頃を思い出します。どの様な古典を学ぶかが将来の書家としての重要な方向を決めると言っても過言ではありません。中でも王羲之と空海は同じ方向の書風で用筆・字形ともに素晴らしいもので生涯をかけて追求して行こうと思っています。


 半紙に六字、一日百枚書く事を決め継続することです。「継続こそ力」。とにかく書く事が大切です。


 今後の日本を背負う高校生に大きな期待をしたいと思います。

第38回読売書法展 東北展実行委員長

読売書法会常任理事

石澤 桐雨