暗竹

暗竹

――作品に込めた思い

釈文:

古寺寂無僧  古寺寂として僧無し

山深寒更雨  山深く寒くして更に雨ふる

泉流暗竹中  泉流暗竹の中

似覺有人語  覚人語有るに似たり


 最近草書の造形のおもしろさに興味が湧きます。新型コロナのお陰でいただいた予定外の休日の一日に何の工夫もなく書いた最初の一枚です。

――いま、伝えたいこと

 書友のみなさんへ

 真黒だったスケジュール表が真白になりました。当初はマスクさがしに右往左往。やがて気持ちも落ち着き、"それ絶好の空き時間"と書三昧の毎日に。今迄いかに雑務に追われていたのかを痛感。各種展覧会も中止となった今、逆に展覧会の制作に時間を浪費していたことに後悔しきり。出品作となると嫌な俗気や臭気が制作の邪魔をします。今は何の目的もなく自由自在、気儘に筆が進みます。飾らない素っ裸の本来の自分で書ができます。